下に増えます。

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風になりたい
星になりたい
そして
関わることなく
ただ君を見つめていたい
癒してくれる少女は
麻薬みたいで絡みついてくる
手に取れば液体になるから
たまに飲み込んで
浅い夢から覚めると
また少女に戻っている

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寄せては引く波が少しずつ私を削り取ってゆく
優しい鈍痛にゆるやかな嫌悪を抱く
波が止んでも削られたところが黒く広がる
ごめんなさいは言わない
私を許さないでください
憎んでください
忘れないでください

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あくのどをさす
睡魔にかまれ
かすむおのれは
なすすべもなく
したたかになろう
冬の夜の空気のように
金属でつくられた百合のように
はだかの人形のように
洋館の風見鶏のように
あなたの瞳のように

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触れれば脆い花びらの
内に通る脈の中
窮屈に白が締め付ける
付着させて塗る
新たな可能性を広げる
追いたいものを追い
どこまでも澄む

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あなたは
細い糸を紡ぐ気安さで
愛を奏でた
あなたとはどういう出会い方をしても
私は惹かれていたと思うわ
たとえ恋にならなくとも

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0と1の間でさまよっていては
気負い悪化するから
0になり1になり
海になり空になり
いちばん大切で
ゆいいつ必要なものを
思い出すの
不安は心のすきまで
それを埋めるために愛があるなら
私たちは幸せなまま
満たされたまま生きて死ぬの

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生きることと死ぬことへの想いに寄せて
私の心はあなたを愛し続けることを決定しました

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